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2024.09.07

最新のPマークの審査基準において注意すべき点

Pマーク(プライバシーマーク)は、企業が個人情報を適切に管理していることを示す認証制度です。日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が管理するこのマークは、個人情報を扱う企業にとって信頼性の証となり、顧客や取引先に対して高い安心感を提供します。2022年4月に個人情報保護法が改正され、これに伴いPマークの審査基準も見直されています。
この記事では、最新のPマークの審査基準において特に注意すべき点を解説します。

1. 個人情報の定義拡大とデータ管理の強化

改正個人情報保護法では、個人情報の定義が広がりました。これにより、個人識別符号(顔認証データ、指紋データなど)や、匿名加工情報が個人情報に含まれるようになり、企業が扱う情報の範囲が拡大しました。Pマークの審査においても、このようなデータの取り扱いが適切に管理されているかが厳しくチェックされます。

注意点
企業は、これらのデータが個人情報に該当する場合、それに応じた管理体制を整備する必要があります。特に、顔認証システムやバイオメトリクスデータを使用している企業は、個人情報としての管理が求められ、従来の管理方法を見直す必要があるかもしれません。

2. 外部委託先の管理体制の強化

個人情報を外部に委託する場合、その委託先の管理体制が適切であることを確認する責任が企業にあります。これには、委託先がどのように個人情報を取り扱っているか、委託契約の内容が法的に適切かを定期的に確認することが含まれます。

注意点
外部委託先との契約書において、個人情報の取り扱いに関する具体的な取り決めを明文化することが重要です。また、定期的に委託先の状況を監査し、不備がないかを確認するプロセスを構築することが求められます。審査では、委託先の監査記録や契約内容のチェックが行われるため、これらの準備が不十分だと問題視される可能性があります。

3. 特定個人情報の管理と取り扱い

特定個人情報(マイナンバーを含む情報)は、他の個人情報以上に厳格な管理が求められます。特に、マイナンバーは税務や社会保険の手続きに用いられるため、その保管や廃棄、閲覧履歴の管理に細心の注意を払う必要があります。

注意点
マイナンバーは、取り扱う範囲を明確に限定し、アクセス権を持つ従業員を必要最小限にとどめることが重要です。Pマークの審査では、マイナンバーの適切な管理手順が整備されているかが厳しく確認されるため、特定個人情報の取り扱いマニュアルや従業員教育を徹底しておくことが必要です。

4. 情報漏洩対策と事後対応体制

情報漏洩が発生した際の対応も、Pマークの審査で重要なポイントです。個人情報が漏洩した場合の対応フローや、被害者への連絡方法、再発防止策の策定が求められます。これには、従業員がどのように情報漏洩に対処すべきかを理解し、迅速に対応できる体制を構築することが含まれます。

注意点
企業は、情報漏洩が発生した場合のリスクアセスメントを定期的に行い、事後対応マニュアルを更新しておく必要があります。また、漏洩の原因を特定し、再発防止策を速やかに講じるための内部体制が整っているかどうかも審査されます。

5. GDPRや他国のプライバシー法との整合性

日本企業がグローバルに事業を展開する場合、EUの一般データ保護規則(GDPR)や、アメリカのカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)など、他国のプライバシー法に対応する必要があります。Pマークの審査では、日本の個人情報保護法だけでなく、これら他国のプライバシー法にも対応できる体制が整っているかが確認されます。

注意点
GDPRやCCPAでは、日本の法律以上に厳しい管理が求められることが多くあります。例えば、データの取り扱いについて明確な同意が必要だったり、データポータビリティ(個人が自分のデータを自由に移行できる権利)が保証されていたりします。こうした規制に対応するための内部体制やプロセスが整備されているかが問われるため、国際的な基準に準じたデータ管理を行うことが必要です。

6. 従業員教育の徹底

従業員が個人情報保護の重要性を理解し、日々の業務で適切に対応できるようにするための教育も、Pマーク審査の重要な項目となっています。特に、改正法に基づく新たな要件を理解し、最新のガイドラインに沿った対応が求められます。

注意点
定期的な従業員向けの個人情報保護に関する研修を実施し、その内容を記録しておくことが重要です。また、特定の役職に応じた専門的な教育も必要となるため、役割に応じたカスタマイズされた研修プログラムを用意することが望ましいです。審査では、教育プログラムの実施状況や、その効果を測定する方法が評価されます。

7. 内部監査の実施と継続的改善

Pマークの取得後も、企業は継続的に内部監査を実施し、個人情報保護の管理体制を見直すことが求められます。定期的な監査を通じて、問題点を特定し、改善策を講じるプロセスが重要です。

注意点
内部監査は形式的なものではなく、実効性のあるものにすることが必要です。具体的には、監査の結果を元にした改善計画を立て、その実行状況をモニタリングし、次回の監査で評価するというサイクルを回すことが重要です。審査では、このサイクルがきちんと回っているかが確認されます。

まとめ

最新のPマーク審査基準では、個人情報保護法改正に伴い、個人情報の定義拡大や外部委託先の管理体制、情報漏洩対策などが強化されました。企業はこれらのポイントを踏まえて、個人情報保護に対する意識を高め、継続的な改善を行うことが求められます。適切な対応を行うことで、Pマークの取得や更新に成功し、顧客や取引先からの信頼を築くことができるでしょう。

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