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2024.10.24
従業員が勝手に個人情報を持ち出した!?会社が追うリスクとは・・・
会社の個人情報を無断で持ち出した場合、もしそれが発覚すると、個人や企業に深刻な影響をもたらす可能性があります。この記事では、個人情報の持ち出しが発覚した際に起こりうる法的・社会的な結果と、その影響について説明します。
1. 法的な処罰と罰金のリスク
日本においては、個人情報の取り扱いについては「個人情報保護法」によって厳しく規制されています。この法律では、個人情報を適切に管理することが義務付けられており、無断で持ち出した場合、刑事罰や行政処分の対象となる可能性があります。
まず、個人情報を無断で持ち出した従業員には、懲戒処分が科される可能性があります。企業内での処罰として、減給、降格、解雇といった処分が下される場合があります。さらに、持ち出した個人情報が外部に漏洩し、悪用された場合、企業や被害者が刑事告訴を行うことがあり、罰金や懲役が科されることがあります。個人情報保護法に違反した場合、事案によっては6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられる可能性があり、重大なケースではさらに重い罰が科されることもあります。
また、不正競争防止法や労働契約上の秘密保持義務に違反する場合、刑事罰に加えて民事訴訟が起こされる可能性もあります。企業が被った損害を補償するために、加害者に対して巨額の損害賠償を請求されるケースも少なくありません。
2. 企業への影響と社会的な信用失墜
個人情報が漏洩した場合、その影響は情報を持ち出した個人に限られません。企業自体も大きな損害を受けることになります。情報漏洩が発覚すれば、企業は顧客や取引先からの信頼を失い、ブランドイメージに深刻なダメージを与えることになります。特に顧客の個人情報が漏洩した場合、顧客はその企業に対して不信感を抱き、将来的な取引を避ける可能性があります。
さらに、企業は情報漏洩の被害者に対する補償や、関連する訴訟費用、セキュリティ対策の強化費用を負担することになるため、経済的な負担も大きくなります。企業が自社のセキュリティ体制に不備があったと見なされれば、監督機関からの制裁措置や営業停止命令が下される可能性もあり、事業の継続が難しくなる場合もあります。
3. 持ち出した従業員への影響
個人情報を無断で持ち出した従業員に対しては、法的な責任だけでなく、社会的な影響も大きくのしかかります。もし情報漏洩が発覚し、解雇や訴訟に発展すれば、その人物は社会的信用を失う可能性があります。特に情報セキュリティに関連する分野では、過去に情報漏洩に関与した事実があれば、再就職が難しくなる可能性があります。
さらに、悪意を持って情報を持ち出した場合、たとえば情報を第三者に売却する目的であれば、故意の犯罪として非常に重い刑罰が科される可能性があります。これにより、個人の将来やキャリアが大きく損なわれることになるでしょう。
4. 再発防止のための対応策
個人情報の漏洩が発覚した場合、企業は迅速に再発防止策を講じる必要があります。まず、従業員に対して個人情報の取り扱いに関する研修を徹底し、セキュリティポリシーの強化を図ることが重要です。また、情報のアクセス権限を見直し、不要なアクセスを制限することで、情報漏洩のリスクを低減させることができます。
技術的には、データの暗号化やアクセスログの監視を強化し、異常なアクセスがあればすぐに検知できるようにすることが必要です。従業員の責任感を育てつつ、厳格な監視体制を導入することが、再発を防ぐための重要なステップとなります。
結論
会社の個人情報を無断で持ち出したことが発覚すると、法的責任や社会的信用の失墜が待ち受けています。企業にとっても、信頼回復やセキュリティ強化に多大なコストがかかるため、情報漏洩は双方にとって非常に深刻な問題です。
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