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お役立ち情報
2025.03.16
個人情報を加工して「個人情報」にも「匿名加工情報」にも該当しないケースとは?
個人情報の取り扱いは、企業にとって重要な課題の一つです。
特に、人材派遣会社や求人情報を扱う企業では、候補者の経歴やスキル情報を適切に管理し、必要に応じてクライアント企業へ提供する必要があります。
しかし、個人情報保護法の規制により、個人情報の取り扱いには厳格なルールが適用されます。
では、個人情報を加工した場合、どのようなケースで「個人情報」にも「匿名加工情報」にも該当しない状態になるのでしょうか?今回は、その条件と具体例について解説します。
まず、「個人情報」と「匿名加工情報」の定義を整理しておきましょう。
個人情報(個人情報保護法 第2条第1項)
「特定の個人を識別できる情報」または「他の情報と照合することで識別できる情報」のこと。例えば、氏名、住所、生年月日、顔写真、社員番号などが該当します。
匿名加工情報(個人情報保護法 第2条第6項)
個人情報を加工し、「特定の個人を識別できないようにし、かつ元の情報に戻せないようにした情報」のこと。匿名加工情報として利用する場合、適切な管理が求められます。
つまり、単に名前を削除するだけでは「匿名加工情報」にはならず、ほかの情報(職歴、学歴、資格など)との組み合わせで特定可能であれば、引き続き「個人情報」として扱われます。
では、どのように加工すれば、個人情報にも匿名加工情報にも該当しないのでしょうか?主に以下の3つの条件を満たす必要があります。
例:
NG:「東京都〇〇区出身、〇〇大学卒、△△株式会社で営業経験5年」
OK:「都内の大学卒、営業経験あり」
例:
NG:「Aさんの情報を基にした仮名の履歴書」 → 社内のデータと突き合わせれば特定可能
OK:「複数の経歴を統計的にまとめたデータ」
統計データや業界全体の情報のように、個人に紐づかない形でデータを整理すれば、それは「個人情報」にも「匿名加工情報」にも該当しません。
例:
「派遣登録者の平均年齢は35歳」
「ITエンジニア経験者のうち、80%がJavaスキルを持つ」
「営業職の平均勤続年数は5年」
このように、データを個別の情報から集計・統計化することで、個人識別性を排除することが可能です。
人材派遣会社が企業に候補者の情報を提供する際、個人情報を伏せた形で「仮名の履歴書」を作成すると、社内データと照合すれば個人が特定できるため「個人情報」に該当する可能性があります。しかし、「〇〇分野の経験者が○○名在籍」といった統計的なデータに変換すれば、個人情報には該当しません。
例:
NG:「Aさん(仮名):営業経験5年、英語ビジネスレベル」
OK:「営業経験5年以上の登録者:10名」
しかし、「20代男性の購入傾向」や「都内在住者の購買割合」などの統計データに変換すれば、個人情報には該当しません。
例:
NG:「東京都〇〇区在住のAさんは、毎月〇〇を購入している」
OK:「東京都在住の30代男性のうち、〇〇を購入する割合は40%」
4. まとめ
個人情報を適切に加工することで、「個人情報」にも「匿名加工情報」にも該当しないデータとして活用することが可能です。
そのためには、以下のポイントを意識することが重要です。
✅ 個人を特定できないように情報を抽象化する
✅ 他のデータと照合しても特定できないようにする
✅ 統計データや業界情報としてまとめる
企業がデータを活用する際は、個人情報保護法を遵守しながら、適切に情報を加工することが求められます。特に、人材派遣やマーケティングなどの分野では、データの取り扱いに細心の注意を払いながら、適切な方法で情報を活用していきましょう。