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お役立ち情報

2022.03.28

介護現場からみる個人情報の取扱い

介護現場は個人情報の宝庫です。

例えば、日々の介護・看護記録やバイタルから身体状況、サービスの利用状況から経済状況などがみてとれます。

 

介護現場が管理する個人情報は、氏名、住所、生年月日のみならず、身体状況や既往歴、性格、趣味、経済状況、家族の状況など、他の業種と比較しても多岐にわたります。

また、その情報のなかには、プライバシーにかかわる情報も多く含まれています。

特に身体状況や既往歴などは「要配慮個人情報」とされ、特に慎重な管理が必要となります。

※「要配慮個人情報」については、より詳しい説明を当EWBサイト「要配慮個人情報とは(就職面接や健康診断の場面から)」でしていますのでご参照ください。

 

以上のように、介護現場では、個人情報を厳重に扱わなければいけない理由がしっかりとあります。

にもかかわらず、介護現場での個人情報漏洩事故はたくさん起きています。

実際にどのような事故があったのか、参考にみていきましょう。

 

介護現場で実際に起きた個人情報漏洩事故

1.個人情報が入ったUSBメモリーの紛失

神奈川県の某介護施設で働く職員が、入所者6人分の個人情報が入ったUSBメモリーを紛失してしまいました。

職員は乗用車の鍵を探すときに、いったんそのUSBメモリーを入れたポーチを車の屋根に置き、そのまま車を発進させてしまいました。

発進後すぐにポーチがないことに気づきましたが見つからす、警察署に届けられた事案です。

このUSBには6人の入所者の住所、氏名、生年月日、電話番号、家族情報などが記録された認定調査票が保存されていました。

当時USBメモリー含む入所者の情報を施設外に持ち出すのは禁じられていましたが、実際に起こってしまった事故です。

 

2.業務用携帯電話の紛失

東京都の某通所介護事業所で業務用の携帯電話が一台紛失していまいました。

この携帯のなかには、約100件の利用者家族の氏名と電話番号が登録されていました。

情報の不正利用は確認されませんでしたが、多くの個人情報が漏洩の危機にさらされた事故でした。

 

3.車中での書類の盗難

神奈川県の某訪問介護事業所で働く訪問介護員が、事務所で業務の準備をした後、自宅で残務処理をするため新規依頼書、訪問介護記録、派遣予定表など8人分の書類を手提げ袋に入れて車で帰宅しました。

途中、県内のレストランに立ち寄り、食事をした際、その手提げ袋は車中に残していました。

その後、車に戻ったところ、手提げ袋が何者かに盗まれてなくなっていました。

 

4.自転車かごからの書類紛失

東京都の某介護保険事業所のケアマネジャーが、担当している5人の書類の入ったバッグを、自転車後部にあるかごの中にいれ、カバーで覆って利用者宅に向かいました。

そして、利用者宅に着いた際、そのバッグが紛失していることに気づきました。

中に入っていた書類には、個人の身体状態を記入した介護認定を受けるためのデータなどが含まれていました。

 

個人情報漏洩を防ぐために

以上のように、大事な個人情報が介護現場でうっかり洩れてしまう事故を4つみてきましたが、上記で取り上げた例はほんの一部です。

うっかりミスが大きな事件に発展してしまう前に、わたしたちは何をすればいいのでしょう。

以下、介護現場にとどまらず、様々な事業所で通用する個人情報の安全対策についてみていきます。

 

個人情報の安全対策は主に次の4つの分類に分けられます。

 

①人的対策

例)従業員の規則遵守の意識(コンプライアンス)を高めるため、教育訓練を行う。

お互いにチェックする体制をつくる。

異常をすぐに検知できるよう、報告体制を整える。

 

②技術的対策

例)ウイルス対策ソフトやファイアウォールなどの正しい配置と運用により、防御を徹底する。

常に監視し、定期的にチェックを行い、異常の早期発見に努める。

 

③物理的対策

例)特定場所への入退室管理、施錠管理を徹底する。

防犯カメラや警報装置などを設置する。

パソコンやUSBメモリー、紙など記録媒体の盗難対策に努める。

 

④組織的対策

例)個人情報に関する担当者や責任者を配置する。

個人情報に関するルールを作り、それを守るための取り組みを実施する。

個人情報保護に関する情報収集に努める。

 

上記4つの安全対策をしっかり行い、一人ひとりが個人情報の取扱いに対する意識をもつことが大事です。

 

介護現場で万が一個人情報が洩れてしまったら、認知症の高齢者に悪徳業者がつけこむなど多くの人たちが被害を受ける可能性があります。

そうならないためにも、なんとなくではなく、確実に、個人情報を取り扱っていきましょう。

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